経鼻内視鏡について
平成15年2月に外径5.9mmの細くて柔らかいスコープが開発され、胃カメラを鼻から挿入することが可能になりました。 当クリニックでは、平成15年4月より経鼻内視鏡検査(鼻から挿入する胃カメラ) を始めました。 鼻から挿入するためカメラがノドの奥に当たりにくくなりますので、嘔吐反射(オエッとする吐き気をおこす反射)が軽減されます。また、検査中に自分の胃の様子を見ながら医師と会話するごとができます。
平成16年10月より、当院ではさらに楽な経鼻内視鏡検査を目指して半座位(リクライニングチェアで背もたれを低くした状態) で検査を行っています。また、鼻痛を誘発しないように丁寧な鼻腔麻酔や鼻を保護するアタッチメントを使用しています。過去に胃カメラで苦しんだ方、もう二度と胃カメラは受けたくないとお思いの方は、是非当クリニックの経鼻内視鏡を受けて下さい。
経鼻内視鏡の特徴
・嘔吐反射 がほとんどありません。
・医師と会話をしながら検査を受けることができます。
・検査中に自分の胃の中を見ることができます。
・丁寧に鼻の麻酔をしますので鼻の痛みはほとんどありません。
問題点
・鼻腔が狭いため挿入できない方が稀にいらっしゃいます。
・検査後に微量の鼻出血が稀にあります。
経鼻内視鏡に関する医学書の出版
『患者にやさしい経鼻内視鏡』DVD付(医学書院) 平成20年10月に院長が経鼻内視鏡に関する書物を出版致しました。本書は経鼻内視鏡を行う医師向けのものです。当院での検査法を中心に経鼻内視鏡のテクニックを詳細に解説しています。ご興味のある方は、是非ご購読下さい。
学会発表
検査法の有効性について、下記の学会で発表いたしました。
- 『半座位で行う経鼻内視鏡検査の有用性の検討~安全で苦痛のない検査を目指して~』
- 平成18年5月14日 第71回日本消化器内視鏡学会総会 京王プラザホテル
- 『半座位で行う経鼻内視鏡の検討~人間ドックに適した上部内視鏡検査の提案~』
- 平成18年9月14日 第47回日本人間ドック学術大会 沖縄コンベンションセンター
- 『当院における経鼻内視鏡の実際』
- 平成19年5月11日 第73回日本消化器内視鏡学会総会 新高輪プリンスホテル
- 『半座位による経鼻内視鏡の実際~経鼻法のメリットを活かした検査法の工夫』
- 平成19年10月21日 第74回日本消化器内視鏡学会総会 神戸ポートピアホテル
- 『経鼻内視鏡におけるノーズピース使用の有用性について』
- 平成20年5月24日 第75回日本消化器内視鏡学会総会 パシフィコ横浜
- 『経鼻内視鏡における挿入鼻腔選択法の選択-試通スティック法の有用性について-』
- 平成21年5月21日 第77回日本消化器内視鏡学会総会 名古屋国際会議場
- 『経鼻内視鏡におけるスリット付スティックを用いた鼻腔麻酔法』
- 平成21年9月3日 第50回日本人間ドック学術大会 グランドプリンスホテル赤坂
- 『経鼻内視鏡におけるレモン果汁を用いた新しい蠕動抑制法の試み』
- 平成22年5月15日 第79回日本消化器内視鏡学会総会 グランドプリンスホテル新高輪
- 『経鼻内視鏡における蠕動抑制法に対するピロリ菌感染の影響-抗コリン薬静注法とペパーミントオイル散布法の比較-』
- 平成22年10月13日 第80回日本消化器内視鏡学会総会 パシフィコ横浜
論文発表
日本人間ドック学会誌に以下の論文が掲載されました。
『経鼻内視鏡におけるレモン果汁を用いた新しい蠕動抑制法の検討』
人間ドック26:743-748,2012
大原ファミリークリニック附属「経鼻内視鏡研究所」
2012年10月当院の付属機関として経鼻内視鏡内視鏡研究所を設立致しました。経鼻内視鏡を行っている医師・内視鏡室スタッフを対象としたウェブ上の仮想研究所です。是非ご見学下さい。